【完全版】アパレル・ハイブランドの「受注会」に呼ばれるには?VIP顧客が実践する7つの秘訣と招待の条件

【完全版】アパレル・ハイブランドの「受注会」に呼ばれるには?VIP顧客が実践する7つの秘訣と招待の条件
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「いつか、あの憧れのブランドの受注会に行ってみたい…」「SNSで見かけるVIP顧客限定のクローズドイベントには、どうすれば招待されるのだろう?」
ファッションを愛する人であれば、一度はそんな疑問を抱いたことがあるはずです。一般の店舗には並ばないランウェイの新作をいち早く手に取り、シャンパンを片手に担当スタッフと談笑しながらオーダーを決める。受注会は、まさに限られた人だけが足を踏み入れることを許された特別な空間です。

しかし、受注会への招待状は「ただ待っているだけ」では決して届きません。ブランド側がどのような基準で顧客を評価し、誰を特別な空間へ招き入れたいと考えているのか、その「裏側のロジック」を理解し、戦略的に行動する必要があります。

この記事では、ハイブランドや人気アパレルブランドの受注会に「呼ばれる」ために必要な7つの具体的な秘訣から、招待状が届いた後のマナーまでを詳しく解説します。さらに記事の後半では、これを読んでいるアパレル関係者や個人デザイナーの方に向けて、「自分が主催側となって受注会を開催する際の、失敗しない会場選びのコツ」についても詳しく言及しています。顧客として極上の体験を味わいたい方も、ブランドとして顧客に極上の体験を提供したい方も、ぜひ最後までお読みください。

はじめに:なぜ「受注会」は限られた人しか呼ばれないのか?(ブランド側の視点)

受注会に呼ばれる方法を知る前に、まずは「なぜブランドは受注会を開催するのか」、そして「なぜ一部の顧客しか招待しないのか」という、ブランド側の視点(ビジネスモデル)を理解しておくことが非常に重要です。敵を知り己を知れば、自ずと取るべき行動が見えてきます。

受注会(先行予約会)の本来の目的とは

アパレル業界における「受注会」の最大の目的は、新作コレクションを一般発売する前に顧客に披露し、「確実な売上(予約)」を事前に確保することにあります。ブランド側にとって、在庫を抱えるリスクは経営上の最大の課題です。受注会で事前にオーダーを取ることができれば、必要な分だけを生産(または発注)できるため、在庫ロスを極限まで減らし、利益率を最大化することが可能になります。

また、もう一つの重要な目的が「VIP顧客(ロイヤルカスタマー)の囲い込み」です。店舗の営業時間外や貸し切りのイベントスペース、あるいは高級ホテルのスイートルームなどに特別な顧客だけを招き入れ、非日常的なおもてなしを提供することで、「自分は特別扱いされている」という優越感とブランドへの深い愛着(ロイヤルティ)を醸成します。これにより、顧客が他社ブランドへ流出することを防ぎ、生涯を通じて自社で買い物をし続けてもらうという強固な関係性を構築しているのです。

ブランドが「招待する客」と「しない客」を分ける明確な基準

受注会を開催するためには、会場費、豪華なケータリング代、スタッフの人件費など、多額のコストがかかります。そのため、ブランド側は「招待したからには、確実に高額なオーダーを入れてくれる(費用対効果が高い)顧客」を厳選してリストアップします。

では、どのようにしてその顧客を抽出しているのでしょうか。多くのハイブランドでは、CRM(顧客関係管理)システムを用いて、全顧客をピラミッド状にランク分けしています。
例えば、年間の購入金額が数千万円にのぼるトップ層、数百万円の中間層、そして数万円の一般層といった具合です。招待枠には限りがあるため、当然ながら上位ランクの顧客から優先的に声がかかります。しかし、単に「お金をたくさん使っているから」という理由だけで選ばれるわけではありません。「ブランドの価値観を理解し、スタッフと良好な関係を築けているか」「他の顧客に不快感を与えない品格を持っているか」といった定性的な評価(スタッフからの推薦)も、招待の可否を決定する極めて重要な要素となります。

ハイブランド・アパレルの受注会に呼ばれるための7つの秘訣

ブランド側の意図を理解したところで、ここからは「一般顧客からVIP顧客へ」とステップアップし、憧れの受注会へのインビテーション(招待状)を獲得するための具体的な7つの秘訣を解説します。今日からすぐに実践できるアクションばかりですので、ぜひ参考にしてください。

秘訣1:購入店舗と「担当スタッフ(外商・担当者)」を固定する

受注会への切符を手に入れるための第一歩であり、最も重要なのが「誰から買うか」を固定することです。都内には同じブランドの店舗が複数あるかもしれませんが、毎回違う店舗、違うスタッフから購入していては、あなたの購入履歴や好みが「点」として分散してしまい、ブランド側に「線」として認識されません。

「このお店に通う」と決めたら、自分と波長が合い、ファッションの好みを理解してくれる優秀なスタッフを見つけましょう。そして、買い物をする際は必ずそのスタッフが出勤している日を狙って来店するか、事前に「〇日の〇時にお伺いします」とアポイントメント(来店予約)を取るようにします。
これを繰り返すことで、そのスタッフはあなたの専属の「担当者」となります。受注会の招待客リストは、店舗の店長や各スタッフが「自分の顧客の中から誰を呼ぶか」を推薦する形で決まることが多いため、担当スタッフと強固な信頼関係を築くことが、そのまま招待への直通ルートとなるのです。

秘訣2:年間の「購入金額(LTV)」と「購入頻度」のバランス

前述の通り、購入金額の多寡が重要な指標であることは間違いありません。しかし、「1回の来店で100万円を使う顧客」と、「毎月来店して10万円ずつ(年間120万円)使う顧客」であれば、多くのアパレルブランドは後者の顧客をより高く評価し、受注会に招待したいと考えます。

なぜなら、アパレルビジネスにおいて重要なのは、シーズンごとに発表される新作を継続的に購入してくれる「購入頻度」だからです。毎月のように足を運んでくれる顧客は、スタッフと会話する機会が多く、関係性が深まりやすくなります。また、最新のアイテムを常に身につけて街を歩いてくれるため、ブランドにとって生きた広告塔(アンバサダー)としての役割も果たしてくれます。予算に限りがある場合は、一気に大金を使うのではなく、シーズンごとに計画的に購入を分散させ、「常にブランドに関心を持ち続けている姿勢」をアピールすることが、VIPランクへ上がるための賢い戦略です。

秘訣3:プロパー(定価)での購入実績を積む(セール品ばかり買わない)

これは少し厳しい現実かもしれませんが、「セール時期にしか来店しない顧客」や、「アウトレット店舗でしか購入しない顧客」に対して、ハイブランドの受注会の案内が届くことはまずありません。なぜなら、受注会で展開される商品はすべてこれから発売される「最新作」であり、当然ながら一切の割引が適用されない「プロパー(定価)」での販売となるからです。

ブランド側からすれば、「このお客様は定価であっても、気に入ったデザインであれば購入してくれる」という実績がある人にこそ、時間とコストをかけて新作をお披露目したいと考えます。たとえトータルの購入金額が同じであっても、セール品を大量に買う顧客よりも、プロパー価格で新作のコートやバッグを一つ購入する顧客の方が、ブランド内での「顧客としての評価(ランク)」は圧倒的に高くなります。VIPへの階段を登るためには、シーズンの立ち上がり(新作が入荷したタイミング)に店舗へ足を運び、プロパーで買い物を楽しむ姿勢が不可欠です。

秘訣4:ブランドの「世界観」を体現するファッションで来店する

担当スタッフは、あなたが店舗に足を踏み入れた瞬間から、その着こなしや佇まいをよく観察しています。ハイブランドの店舗に行くからといって、全身をそのブランドのロゴで固める必要はありません(むしろ、それは少し野暮に見えてしまうこともあります)。重要なのは、そのブランドが提案する「世界観」や「美意識」を理解し、自分のスタイルとして自然に体現できているか、という点です。

例えば、クラシックでエレガントなスタイルを提案するブランドの店舗に、ダメージデニムとサンダルという極端にラフな格好で来店すれば、「このお客様はうちのブランドのテイストとは合わないかもしれない」と判断されてしまう可能性があります。過去にそのブランドで購入したアイテム(靴やバッグ、アクセサリーなどの小物でも構いません)をコーディネートの一部に上手く取り入れ、「あなたのブランドの服を大切に着ています」というメッセージを視覚的に伝えることが、スタッフからの好感度を上げる最大のポイントです。スタッフは「この人なら、受注会の洗練された空間にもふさわしい」と思える顧客を招待したいのです。

秘訣5:スタッフとの会話で「ブランドへの愛着」と「熱量」をアピールする

どれほど購入金額が多くても、スタッフとの会話を拒絶し、黙々と買い物をして帰るだけの顧客は、なかなか「特別な関係」には発展しません。アパレルの販売員も一人の人間です。「このブランドのこういうデザインが本当に好き」「前回のコレクションのあのルックが最高だった」と、ブランドに対する深い愛着や熱量を語ってくれる顧客には、自然と特別な感情(親近感)を抱くものです。

接客を受ける際は、ぜひ積極的にコミュニケーションを取りましょう。アイテムの背景にあるデザイナーの意図や、素材のこだわりなどを質問し、熱心に耳を傾ける姿勢を見せます。また、「〇〇さんの提案してくれたコーディネート、周りからとても褒められました」といったポジティブなフィードバックを伝えることも効果的です。こうした対話の積み重ねが、「このお客様には、いち早く次シーズンの情報を届けたい」「ぜひ受注会に来て、直接新作を見てほしい」というスタッフのモチベーションに直結します。

秘訣6:SNS(Instagram等)での質の高い発信とタグ付け

現代のファッション業界において、顧客のSNSでの発信力はブランド側も無視できない重要な要素となっています。購入したアイテムの素敵なコーディネート写真をInstagramにアップし、ブランドの公式アカウントや担当スタッフのアカウントをタグ付け(メンション)して投稿してみましょう。

ブランドのPR担当者や店舗スタッフは、自社のアイテムがSNS上でどのように着こなされているかを日常的にチェックしています。もしあなたの投稿が非常に洗練されており、多くの「いいね」を集めるようなクオリティであれば、ブランド側はあなたを「ブランドの魅力を広めてくれる重要なインフルエンサー(アンバサダー)」として認識するようになります。実際に、インフルエンサーとしての一面を持つことで、購入金額の基準を少し満たしていなくても、PR枠(招待枠)として特別なイベントやプレビューに呼ばれるケースは近年急増しています。ただし、ブランドのイメージを損なうような下品な投稿や、ただの自慢大会にならないよう、あくまで「ファッションを楽しむ純粋な発信」にとどめる品性が求められます。

秘訣7:アパレル(洋服)以外の「小物・ジュエリー・時計」を購入する

ハイブランドにおけるVIPランクへの近道として、アパレル(プレタポルテ)だけでなく、ブランドが展開している「ジュエリー」「時計」「家具(ホームコレクション)」といった高額な別カテゴリーの商品を購入するという戦略があります。

ブランド側からすると、洋服だけを買う顧客よりも、ライフスタイル全般を自社ブランドで統一してくれる顧客は、ブランドへの忠誠心(エンゲージメント)が極めて高い「真のロイヤルカスタマー」であると判断します。特にファインジュエリーや機械式時計などは1点で数百万円単位の単価になることも珍しくなく、これを購入することで一気に店舗内での顧客ランクが跳ね上がります。もし予算に余裕があり、本気でトップVIP向けのクローズド受注会(トランクショー)を狙うのであれば、洋服だけでなく、ブランドの歴史や技術が詰まった宝飾品や時計の購入も視野に入れると、スタッフからの評価が劇的に変わるはずです。

秘訣8:クレームや無理な要求をしない「上質な顧客」であり続ける

最後に、最も基本的でありながら見落としてはならないのが「顧客としての品格」です。どれほど多額のお金を使ってVIPランクに到達したとしても、店内で横柄な態度を取る、スタッフを怒鳴りつける、理不尽な値引きや特別扱いを強要するような顧客は、ある日突然、招待客リストから除外されます(いわゆる「出禁」に近い状態です)。

受注会は、ブランドのデザイナーや本社のエグゼクティブ、そして他の多くのVIP顧客が一堂に会する特別な空間です。ブランド側は、「この人を呼んで、会場の雰囲気が壊れたり、他の顧客に迷惑がかかったりしないか」という点を非常にシビアに審査しています。スタッフに対して常に敬意を持ち、感謝の言葉を忘れない。何かトラブルがあった際にも、声を荒らげることなく冷静に対処する。そうした「人としての成熟」や「上質な振る舞い」を日常的に見せることが、結果的に最も確実で最短の「VIPへの道」となるのです。

【種類別】受注会の特徴と、それぞれに呼ばれる難易度

「受注会」と一口に言っても、その形式や規模、そして「呼ばれる難易度」は様々です。自分が現在どのステージの顧客であり、どのレベルの受注会を目指しているのかを把握しておくことで、今後の購買戦略が立てやすくなります。

VIP顧客限定の「クローズド受注会(トランクショー)」

呼ばれる難易度が最も高いのが、この「クローズド受注会」です。一部のハイブランドでは「トランクショー」とも呼ばれ、店舗の営業時間外や高級ホテルのスイートルーム、あるいはブランドが用意した特別なイベントスペースを貸し切って行われます。
招待されるのは、年間購入金額トップクラスの限られたVIP顧客のみ。会場ではシャンパンや一流シェフのケータリングが振る舞われ、デザイナー本人が来日して直接コレクションの解説をしてくれることもあります。また、世界で数点しか生産されない超限定アイテムや、エキゾチックレザーを使用した高額商品など、一般の店頭には決して並ばない「裏メニュー」のオーダー権が与えられるのも、このクローズド受注会ならではの特権です。この領域に到達するには、単なる資金力だけでなく、ブランドとの長年にわたる強固な信頼関係が必要不可欠です。

既存顧客向けの「シーズン先行受注会」

一般的に「受注会に呼ばれた」と言う場合、最も多いのがこのパターンです。シーズン(春夏・秋冬)の立ち上がりの約半年前に、ブランドの路面店や百貨店のVIPルーム、または外部のイベントスペースで開催されます。
招待の対象となるのは、ある一定以上の顧客ランク(シルバーやゴールドなど)を満たしている顧客や、前述の「担当スタッフからの推薦」を受けた顧客です。難易度としては中〜高程度と言えます。新作のサンプル(まだ量産されていない試作品)がフルラインナップで並び、誰よりも早く次のシーズンのトレンドをチェックすることができます。「人気のアイテムは、一般発売される前にこの受注会の段階で予約完売(ソールドアウト)してしまう」というケースも多く、確実にお目当てのアイテムを手に入れるためには、この先行受注会への参加が必須となります。

誰でも参加可能な「オープン受注会(ポップアップストア)」

近年、特に若手デザイナーズブランドやD2C(ネット通販メイン)のアパレルブランドで急増しているのが、この「オープン受注会」です。厳格な招待制ではなく、ブランドの公式SNSやWebサイトで告知され、事前の来店予約さえすれば「誰でも(新規顧客でも)」参加できるのが特徴です。
呼ばれる難易度はゼロ(自己応募)ですが、ブランドの世界観を直接体感し、デザイナー本人と会話できる貴重な機会です。「今はまだハイブランドのVIPではないけれど、受注会の雰囲気を味わってみたい」という方は、まずはこのオープン受注会やポップアップストアに積極的に足を運び、現場の空気に慣れることから始めるのがおすすめです。

受注会の案内・招待状が届いた後のマナーと当日の楽しみ方

念願叶って、ついにあなた宛に受注会のインビテーション(招待状)が届いたとします。しかし、呼ばれて終わりではありません。受注会は「次も呼ばれるかどうか」を決めるオーディションの場でもあります。ここでは、招待状を受け取ってから当日に至るまでの、大人のマナーとスマートな振る舞いについて解説します。

招待状への迅速な返信と、同伴者の確認

VIP向けの受注会は、完全アポイントメント制(時間ごとの入れ替え制)で行われることがほとんどです。そのため、手元に招待状(または担当スタッフからのLINE等)が届いたら、可能な限り迅速に「出席・欠席」の返信をしましょう。もし都合がつかない場合でも、丁寧に理由を添えて欠席の旨を伝えるのがマナーです。無断欠席(ドタキャン)はブランド側に多大な迷惑をかけ、一発でブラックリスト入りするリスクがあるため避けてください。
また、多くの場合、受注会には「同伴者1名まで可」といったルールが記載されています。友人やパートナーを連れて行く場合は、その旨を事前に担当スタッフに伝えておきましょう。会場のキャパシティや用意するドリンク・手土産の数に関わるため、事前の人数把握は必須です。

当日の服装(ドレスコード)と持ち物

当日の服装は、前述の「秘訣4」と同様、そのブランドの世界観に敬意を払ったコーディネートで臨むのが基本です。招待状に「スマートカジュアル」などのドレスコードが指定されている場合は、必ずそれに従います。
実用的な観点から言うと、当日はたくさんの新作を「試着」することになります。そのため、着脱に時間がかかる複雑な服や、メイクが付きやすい被り物の服は避け、スムーズに着替えができる前開きのシャツやブラウス、シンプルなボトムスを選ぶと非常にスマートです。また、試着室の床を歩くことを想定し、脱ぎ履きしやすい靴を選び、靴下の状態(穴が開いていないか等)にも気を配りましょう。

持ち物に関しては、招待状(デジタルチケットの場合はスマートフォン)、クレジットカード(高額決済になる可能性があるため、利用限度額を事前に確認しておくこと)の2点は必須です。会場では写真撮影が許可されるケースが多いので、スマートフォンの充電もしっかりと準備しておきましょう。

試着やオーダーをする際のスマートな振る舞い

会場に到着し、担当スタッフに挨拶を済ませたら、いよいよ新作とのご対面です。気になるアイテムがあれば、遠慮せずにどんどん試着をお願いしましょう。受注会は「実際に着てみる」ための場所です。
ただし、他の参加者もいる中で、一つの試着室を何時間も独占したり、手当たり次第にラックの服を乱暴に引っ張り出したりするのはマナー違反です。試着したいアイテムをいくつかピックアップし、スタッフにまとめて試着室へ運んでもらうのがスマートなやり方です。
そして最終的にオーダーを決める際、もし「今回はピンとくるものがなかった」という場合は、無理に高額な商品を買う必要はありません。その代わり、「このコートは素敵だけれど、私のライフスタイルには合わないかもしれない。次回の〇〇のようなアイテムに期待しています」と、買わない理由を明確かつポジティブに伝えることで、スタッフも次回以降の提案がしやすくなり、良好な関係を保つことができます。

【重要】受注会終了後の「お礼」とフォローアップ

受注会が無事に終わった後、意外と抜け落ちがちなのが「事後のフォローアップ」です。一流のVIP顧客は、受注会から帰宅した後、または翌日中に必ず担当スタッフ宛に「お礼のメッセージ」を送ります。

「今日は素晴らしい受注会に招待していただき、ありがとうございました。〇〇さんが提案してくれたジャケット、出来上がるのが今からとても楽しみです」といった簡単なメッセージ(店舗への電話や、公式LINEへの返信など)を入れるだけで構いません。ブランドのスタッフも、受注会という大イベントを終えて疲弊している中で、こうした顧客からの温かいフィードバックをもらうと非常に救われますし、「この方を招待して本当に良かった。また次のイベントにもお声がけしよう」と強く記憶に刻み込まれます。こうした「最後の一手間」を惜しまないことこそが、特別な待遇を受け続けるための最大の秘訣と言えるでしょう。

【アパレル関係者・デザイナー向け】自分が「主催側」として受注会を開催するには?

ここまで、「顧客として」受注会に呼ばれるためのノウハウを解説してきましたが、この記事を読んでいる方の中には、ご自身でアパレルブランドを立ち上げたばかりのデザイナーや、セレクトショップを運営しているオーナーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「自分たちのブランドでも、既存の顧客に喜んでもらえるような素敵な受注会を開催したい」
そう考えたとき、成功の鍵を握る最大の要素は「おもてなしの空間作り」と「会場選び」にあります。

顧客を「VIP」としておもてなしする空間作りの重要性

自社ブランドの受注会を開催する際、ただ服をハンガーラックに並べるだけでは、単なる「即売会」や「ファミリーセール」と何ら変わりません。受注会とは、顧客に非日常的な体験を提供し、「私はこのブランドから大切にされている」と感じてもらうためのブランディングの場です。

そのためには、細部にまでこだわった空間作りが不可欠です。
例えば、ウェルカムドリンクとして質の高いお茶やスパークリングウォーターを用意する、ブランドのコンセプトに合わせた生花を飾る、五感に訴えかけるような洗練されたBGMとルームフレグランスを使用する、といった工夫です。また、試着室の広さや鏡の配置、照明の明るさ(服の色が美しく、かつ顧客の顔色がきれいに見える色温度)にも徹底的にこだわる必要があります。こうした「空間全体の質」が、顧客の購買意欲を大きく左右し、「また次のシーズンもこのブランドの受注会に来たい」と思わせる原動力となります。

失敗しない受注会・展示会会場の選び方(立地・内装・設備)

そして、その空間作りの土台となるのが「会場選び」です。初めて受注会を主催する際、予算の都合でアクセスの悪い雑居ビルの一室や、無機質な貸し会議室を選んでしまうケースがよく見られますが、これはブランディングの観点から言えば大きな悪手です。

受注会の会場を選ぶ際は、以下の3つのポイントを必ずチェックしてください。

  1. 立地とアクセス: 顧客が足を運びやすい主要駅の近くであることはもちろん、最寄り駅から会場までの「道のり」も重要です。風俗街や騒がしい飲み屋街を通らなければならない場所は避け、落ち着いたエリアを選びましょう。
  2. 内装のテイストと天井高: 会場の内装がブランドの世界観とマッチしているかを確認します。スケルトン(コンクリート打ちっぱなし)のスタイリッシュな空間が良いのか、白を基調としたクリーンなギャラリーが良いのか。また、天井が高い会場はそれだけで高級感と開放感を演出できるため、アパレルの展示には非常に適しています。
  3. バックヤード(控え室)の有無: 見落としがちですが、スタッフの休憩や、在庫・ハンガーのストック、ケータリングの準備などを行うための「お客様の目に入らないバックヤード」が確保できるかどうかは、当日のオペレーションをスムーズに回す上で極めて重要です。


著者

寺島 翔平

イベントを開催したい業者様と、スペースを貸したい施設様との仲介業務を行っています。特に買取催事を中心に、個人として約15社の業者様の平日イベントスペースをスーパーマーケットなどで確保。業者様が安心してイベントを実施できるよう、迅速かつ柔軟な対応で日々場所の確保に尽力しています。

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